-始まり-

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  『……らー……。桜ー?』  ふと、自分を呼ぶ声に意識が戻る。  晴夏が言っていた変な手紙。  それは、今桜が持っている手紙には適用出来る言葉だった。 「……晴夏、お前、変な手紙が来てたって言ったよな」 『へ? え、あぁうん』 「……それってさ、なんか、今回のゲームに選ばれたとかないか?」 『そう! 東雲 晴夏さま、あなたは今回のゲームに選ばれましたって書いてあるの! ……でもなんで桜がそれ知ってるの?』  電話の向こうでは晴夏が首を傾げている様子が想像出来る。  確かに最初の文章は自分と同じ……だが、これだけで晴夏の所に来たと言う手紙と同じだと判断するには少し弱い。 「他には何が書いてある?」 『えーとね、七時に説明するから紙とカードを忘れないようにって』  ……どうやら、晴夏が持っている手紙と同じ手紙らしい。  だが文章的には理解出来る内容も現実と照らし合わせれば途端に理解不能な内容となる。  一体この送り主は何が目的なのだろうか。  
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