~第四章~京

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私はてっきり近藤さんはこの話に乗らないと勝手に思っていた。 いったい誰が・・・。 私は座ったまま、試衛館の面子一人一人の顔を見ようと必死に体を伸ばした。 皆が不満そうな顔をしている中、一人だけ意思の強い眼で前を見続けるやつがいた。 あんたの仕業か・・・ 土方さん――。 あの人もなに考えてんだ。 昔っからだけどよくわからない人だ。 「おい、真。」 新見は私の肩を叩き、小声で話す。 「芹沢さんからだ。 『血判しとけ』だとよ。」 芹沢さんも何考えてんだか・・・。 まぁ、都合がいいっちゃぁいい。 私は小刀で傷付けた真っ赤に染まっていく親指を“真”の下に押す。 指を離すと皆より少し小さく赤いあとがくっきりと残った。
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