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醒める夢 叶う夢
歩幅が匂いを辿る。
すると灰色の閉ざされた場所に必ずぶつかる。
後天的になすり付けられた本能に逃れる術など備わるはずもなく、見上げれば暴れる彼女の姿がそこには必ず、ある。
彼女が理性的だからこそ生み出された不自然な光景。それを前にすれば誰もが世の終末を迎えたのだと、立ち尽すのだろう。
けれど、このまま傍観し続ければ取り返しがつかないことは火を見るより明らかで、しかし自分たちだけが犠牲になるのなら、全人類までをも犠牲にして己れの解放を望んでしまう。
なんどもなんどだって。
こんな力、こんな自分なら、いらない・・・・・・
じぶんなんかいらない・・・・・
じぶんなんていらない・・・・・・
(ほんとうに・・・?)
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