栄咲佑滋の日記より

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 感謝すべきか、それともライブを決めた張本人が遅刻していることを責めるべきか。悩んだ末に放置を決めることにした。スタッフの言う通り、直前には瞳も含め、全員が揃うのだ。  まあ、成功するか否かは別問題で。  楽屋に戻り、後は本番を待つだけという時になり、双海が胸元をはだけて迫ってきたが、当然無視。鬱陶しかったので、胸が大きくなったことに賛同してやると、大喜びでどこかに走り去っていった。単純なバカである。  それから更に数分後、無表情な和真の首元を掴んで、瞳が楽屋に入ってきた。  されるがままになっていた和真だが、瞳に開放されると、煙草に火を付けつつ一言。 『勝ってたんだけどな』  どうやらパチンコ屋から連行されてきたらしい。どんまい、と声をかけたら、睨まれた。  瞳はというと、辺りをキョロキョロと眺め、双海と心結の居場所を俺に尋ねてきた。  双海は走り去って、心結は家に帰った。  そう素直に報告したら、殴られた。なぜだろう。  
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