恐暴竜の少女の物語

悲劇の始まり

イビルジョー
別名、恐暴竜。

獣竜種の中でも最大級の巨体を誇るモンスターであり、特定のテリトリーは持たず、常に獲物を求めてさまよっている。
その体躯に比例した高い代謝と体温を保つため、眼に映った生物を無差別に捕食する。
貪欲なまでの飢餓感は底なしで、切断された自身の尾を喰らったり、同属に対しての共食いも行ってまで空腹を満たそうとする。
絶えない飢餓感もあってか凶暴であり、捕食のし過ぎで周囲の生態系を崩壊させ、生物を絶滅寸前に追い込んだ事例すらあるという。
その捕食対象は小中モンスターだけにとどまらず、飛竜種や果ては古龍などの大型モンスターにも恐れなく襲いかかる。
激昂すると全身の筋肉が大きく盛り上がり、過去に獲物につけられた古傷が不気味に赤く浮かび上がる。
それと同時に傷口が開き、その痛みそのものが凶暴性をさらに増させる要因となっているのではないかと言われている。
詳しい生態については未解明な部分が多く、その凶暴性を含め最重要調査対象となっている。

眼に映る生物を反射的に襲ってしまうので、生涯孤独の身である――――――――。