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－６－

俺が翔を可愛いと思うのも。
ドキドキしてしまうのも。
一緒に居て楽しいと思うのも。
会えなくて寂しいと思うのも。
我を忘れるぐらい腹が立つのも。

翔を愛おしく思うから。

翔が好きだから－

自分でも気付かないうちに…俺は翔に惚れていたんだ。

俺は、落ち着いてきた翔の頬を両手でそっと包み込み、上を向かせて目を合わせる。

「センパイ？」

「これからは、俺が翔の傍に居てやる。俺がお前を支えていく。」

「ふぇっ？」

ちょっとマヌケな声を出してしまう翔を見て、ホントに可愛いなんて思ってしまう俺は重症だ･･･

「もう、哀しい思いはさせない。俺の隣で笑ってろ。」

「センパイ･･･何言って･･･」

「好きなんだ。」

俺は翔の言葉を遮り、自分の想いの丈を伝える。

「俺は翔が好きだ。どうしようもないくらい。」

「･･････」

涙の止まりかけていた翔の大きな瞳から大粒の涙がこぼれ落ちる。

その姿はとても綺麗で･･･

「何で泣くんだよ。」

「だってぇ･･･ｯｸ･･･」

「お前には笑顔の方が似合う。だからもう泣くな。いつもみたいに笑ってろ。」

「ｸﾞｽｯ･･･嬉し泣きだから良いんです。」

そう言って、泣きながらも笑顔を見せる翔が本当に愛おしくて･･･

俺は、翔の額に、頬に、瞼に、そして唇に･･･
優しく口づけた。

翔は顔を真っ赤にして、口をパクパクさせている。
俺は、そんな翔を抱き寄せた。

「やっぱり可愛いなぁ。」

「ｯ･･･///･･･センパイ･･･何かいつもと違くないですか？」

「お前が可愛くて仕方ないだけだよ。･･･こんな俺は嫌か？」

俺は翔から少し離れた。

「ちがっ･･･」

「っと･･･翔？」

翔が俺に抱き着いてきて、そのまま押し倒されてしまった。
ギュッと抱き着かれて動けない。
背中を軽く叩いてみるが、一向に離れる気配がない。

「どうした？」

ふと翔の腕の力が抜ける。

「･･･オレがセンパイについて知っている事は、ほんの少しだと思うし･･･って言うか全然知らないのかもしれません。でも、どんなセンパイでも･･･きっとオレはセンパイが大好きだって言える。徹センパイだから･･･」

「ｯ～///」

あまりにも可愛い事を言う翔に、一瞬理性が飛んでしまった。

翔の身体を反転させ、その柔らかい唇に自分の唇を重ねる。
何度も何度も･･･
酸素を求めるために少し開いたその隙間から、舌を滑り込ませる。

「･･･んっ･･････はぁっ･･･」

角度を変える度に洩れる翔の声が静かな室内に響き渡った。