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……………ネズミは抵抗してこない。
なぜだ?
と、考える暇も無いぐらいのスピードで強烈なパンチが
鈍い音が鳴り響くとともに
ネズミの頬をクリーンヒットした。
ネズミ「うっ………」
口の中が切れて、血が出てくる。
リン「まだやるか?」
と、もう一度リンが手を振り上げた時、
誰かがリンのその手を掴み、止める。
センター「もう、やめてやってくんねぇか?」
そういうと、リンの手を無理やり抑えつけた。
センターがリンを睨みつけるその目は、
かの、豪傑をも押しのけるほどの鋭い目線だった。
リン「き、今日だけだらな!」
これにはリンも根負けし、
ネズミを掴んでいた手を離す。
センター「悪かったな。」
そういうと、センターはネズミに肩を借しながら帰って行く。
と、革靴の足音が止まった。
リンは、止まった足音の方を見る。
センター「この借り、必ず返させてもらうぜ……。」
そういうと、静かに歩いて行った。
リンが空を見上げると、頬に雨粒が落ちる。
リン「そういえば今日、昼から雨だったっけ。」
そう呟くと、雨水を飲むように空に向かって大きく口を開いたあと、
本降りになる前に校舎に戻った。
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