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はっと、リンは振り向く。
………誰もいない。
リンは、さらに恐怖を感じた。
リン「お、お化け……?」
???「私は、ここだよ……?」
ワッと、リンが後ろを振り向くと
そこには小さな女の子。
その容姿は、ハーフアップで横に一つくくりの
横ボニーのような髪型に、
制服の上から赤の鳥の刺繍が入ったスカジャン。
リン「だ、誰?」
リンは問いかける。
???「安心して♪私はお化けじゃないよ♪
私の名前はバード、ここの一年生♪」
リンは、人だと聞いて
ホッとしたかのように肩をなでおろす。
彼女の名前は高柳明音、またの名をバードという。
バード「さっきの君のパンチ、屋上で見たよ♪
すごかったね!」
バードは楽しそうに話しかける。
リンはありがとう、
と一言だけ言い放った。
するとバードは、口を休める事なくしゃべり続けた。
最近の吹奏楽の現状、
そして三年生に強いのが現れないとか、
ついでに鳥の話までし始めた。
リンはその話をつまらなそうな顔をして聞き流す。
しかし、それに気づかないバードは
ただただ、話すばっかりだった。
さすがに飽き飽きしたリンは、少し目をつむる。
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