運命のその向こうに

PHASE 0 -止まり始めた世界-

企業の研究施設を狙った爆破テロ。

未だ世界は一つになれないのだろうか。

テロの犯人はまだ捕まっていないどころか、見当すらついていないらしい。

だが、民衆の中ではナチュラルが犯人だという考えを無意識のうちに心に秘めていた。

コーディネイター側の施設が狙われたのだから、そんな考えを抱いていても無理はない。

ただ一企業の施設が爆破されただけでも戦争の引き金になりかねない。

世界は今、平和へ向かっていたその足を止めようとしている。

それを止める力が無い僕には、世界がゆっくりと止まり、変わっていく様を眺めている事しか出来ないのが、凄くもどかしい。