たった二人の特捜本部

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必要な話しは全て終わり、学園を離れる事にする。 黒田との別れぎわ、彼は思い出したように言った。 「そう言えば、少年係の筒井さんにはお世話になってます。よろしくお伝えください。」 そして、また爽やかな微笑み。 壬生は「はぁ」と、曖昧な返答をよこし、ドアをくぐる。 職員室に顔を出し、教頭に挨拶をして校舎を出る。 駐車場に向かう間、休みを終え教室に向かう生徒の群れに出くわしたが、その中に見知った顔を見つけた。 紫苑だ。 意外な事に同じ中等部の女子生徒数人と、会話を交わしながら歩いている。 常に孤独を纏わり着かせているイメージがあったが、学園では違う顔を見せているのかもしれない。 将来、いいワルになるかもな。 この時、壬生は今日初めての愉快な気分を味わった。
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