転校生

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 同時刻、1-1クラス内  中庭側の席に1人の女子生徒と男子生徒がいた。 「誰、あの子……、見たこと無いわね。ね?和也……って、聞いてるの?!」    彼女の名前は吉村時乃。    時乃の隣にいた男子生徒は中庭でフルートを吹いていた人物にくぎ付けになっていたが、慌て我に返った。 「き、聞いてるさ!た、確かに見たこと無いな!」  物凄く慌てながら、言葉を返した男子生徒は水道橋和也。時乃とは幼なじみで家も隣り同士なのだ。 「あんたね………、鼻の下が伸びてるわよ……」  和也は時乃に指摘され、顔が赤くなり自分ではどうする事も出来なかった。 「この変態!あっち行け!」 「あっち行けって、時乃の前じゃないか!俺の席は!」    そう言い放ったと同時にチャイムが鳴り、担任が入ってきた。 「よし!ホームルームを始めるぞ!お前達に転入生を紹介する、入ってくれ」  担任は廊下の方に目をやり、手招きで転入生を入れる。    転入生が入ったと同時に男子からは歓喜の声が、女子からはなんとも言えない、悔しいそうな声が同時にする。  そこには、さっきまで中庭でフルートを吹いていた人物がいた。
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