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そして、なんとかアリスは息を切らしながらも本鈴がなる前に自分の席についた。
「ど、どうしたんだ?そんなに息をきらせて…。」
アリスの様子を見て、少し戸惑い気味に和也が声をかけてきた。
「だ、大丈夫です……」
ぜんぜん大丈夫そうには見えないが、そろそろ授業が始まりそうだったので、声をかけるのをあきらめた。
1日の授業がすべて終わり、ホームルームが始まった。明日の諸注意を言われ、5分もしないうちに解散となった。
「ねえ、アリス~、この後時間ある?」
声をかけたのは珍しく時乃だった。
「ごめんなさい、この後は吹奏楽の見学にでも行こうと思ってったの。」
「吹奏楽か~」
2人の会話に和也が入ってきた。
「お二人も一緒に行きます?」
「いやわた……」
「行こうか!」
時乃が断ろうとしたときに和也が割り込んできたのだ。
「じゃあ、行きましょう。」
再び、時乃は和也に制裁を下そうとしたがそこは抑えて、アリスと和也の後を追った。
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