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「確かにそうですねぇ~」
苦笑いを浮かべながらアカリはそう答える。
「そうだアカリ。仕事入ってないのに悪いんだが、厨房にあるゴミを裏に持ってってくれないか?」
「ぅあ? あぁ、別にいいっすよ」
「悪いな。今ちょっと手が離せなくてな」
「はいはい」
アカリは部屋から出て、厨房にあったゴミ袋を手に取り、裏に運ぶ為に移動を開始する。
「アカリ様。私がやっておきますから大丈夫ですよ」
ヒカルの声に俺はこう答えた。
「いいさ、そっちも今手が離せないだろ?」
いたって普通である。
なにしろ相手はアンドロイドだ。
下手にジョークを言っても真面目な返答が返ってくるだけだ。
「はぁ、ではお願いします。アカリ様」
「おう」
アリカはそう返事を返すとすぐに店裏出て、店裏にある焼却炉前にゴミ袋を投げた。
「ん?」
アリカがゴミ袋を投げたと同時に視界に気になるものが映りこんだ。
「おいおい」
人かアンドロイドか、全身を布で覆っているからわからないが、焼却炉の近くに倒れている人がいた。
「おい、大丈夫か!?」
アカリは急いで駆け寄り、人の体を抱き起こした。
「・・・・・・・・・・ぁ」
大丈夫だ、意識はある。
「俺の声が聞こえるか?」
人は静かに頷く。
よし、とりあえず店に運ぶか。
それから救急車を呼ぶのがベストだろう。
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