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リュラは二人に指示を出す。アオラには超音波を、キャルには空中から。二人はわけがわからないまま言われた通りにした
「ねぇ、フェアル。何がしたいの?」
「そうだよー…」
「……気付いてないのか」
静かに、抑揚のない声で
「何を?」
「……ちぇるもがいない」
その言葉に二人は目を見開いた。そういえば、いなかった。あの小さい女の子
この血生臭い戦場にちぇるもを連れて行くことを皆反対したが、硲の戦士の一人だということで連れてきていた
「ちぇるもちゃん…」
「無事だといいけど…」
それぞれに不安な声で呟いた。
「死体を見たくないなら探せ。魔獣がいるエレクは空から、アオラは音を操るくらいだ物にぶつかった反響で見つけられるだろ」
「……もぅ…それなら早く言ってよ…」
「リュラにぃ肝心なこと言うの遅いよー…理由がわかれば早く見つけなきゃ」
襲いかかる敵を一掃しながら三人はちぇるもを探した
そしてアオラとキャルの声が同時に重なった
「見つけた」
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