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鼻をつく血の臭い
あちらこちらに鮮血が飛び散り、あたりは真っ赤な血の海そのもの
二人分の血。
「っ…はぁ…はぁ…っくくくく…あはははははははははははっ」
一人は狂い笑っている。手には大きな鎌
「……」
一人は無言で流れる血を拭っている。手には黒い刀
「すごいすごいっこんなに俺を楽しませてくれるなんてっあはははははっ」
楽しそうに、笑う
「………一つ聞くが。」
上機嫌の彼、鈴音はなぁに?と
その綺麗な顔を歪ませ
笑った
「………俺に刃を向けたのはたまたまではないな?」
その問に鈴音から笑顔が消えた
「…何が言いたいの?」
鈴音の声に怒気と憎しみと嫉妬が混ざる
それを聞いたリュラは確信した
「………見苦しい。嫉妬か」
「うるさいっっ!!」
鈴音は思い切り鎌を振り下ろした。がリュラはそれを簡単に避けた
「うるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさいうるさい…」
「……」
「お前が…お前がお前がお前がお前がああっ!!!!」
再び鎌を振り下ろした
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