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残暑が残る初秋の夕暮れ刻。 西陽が僕の体を照らし出し、長い影を作り出す。 照らされたのは空の天井に貼り付いた金星も同じであり、夕暮れに見える一番星として輝きを魅せていた。 「宵の明星ね」 と紀が呟いたが、僕はその星にみとれているかの様に言葉は返さなかった。 あの秋の日、輝きを魅せる星、今でも鮮明に思い出せる。 眩しい太陽は直ぐ横にいた。
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