護りたいもの護られるもの

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扉を開けると外見よりやや広く感じる家だった。 マナがランタンに火をつける。 「小さな灯火((リトル・ファイア))」 そうつぶやくと指先からマッチの火くらいのサイズの火を出してつけていた。 やっぱオレがいた世界とは違うんだなぁ。 改めてそうおもった。 家の中も明るくなりよくみえるようになった。 「おかぁさん、ただいまぁ~。」 マナがいうと奥から女性が出てきた。 「三人とも。おかえりなさい。」 優しそうなスラッとした綺麗な女性だった。 「あら?後ろの方は?」 オレは頭をさげて挨拶した。 女性はにこにこ笑いながらオレのことを歓迎してくれた。 「じゃあ私は晩御飯の支度しますです。」 「にゃあは一眠りするにゃ。」 「みやびさん?くん?はぁ~とりあえずこっちに座っててください~。」 オレは促されるまま椅子に腰掛けた。 隣に笑顔の女性が座りオレとマナの三人が部屋に残った。 とりあえずオレは今の現状を整理するために二人に話してみた。 二人は淡々と話すオレのことを真剣に聞いていてくれた。
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