護りたいもの護られるもの

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今日は何故かアラームの音が聞こえこない。 まぁまだ時間があるのかな…。 しかしベッドにしてはなんかゴワゴワというかザワザワする。 風もやけに部屋に入ってきた。 なんだろ…部屋にいる感じがしない。 やけに明るいしいい加減目を開けてみた。 オレは愕然とした。 だってオレのアパートじゃないもん。 辺り一面雄大な草原?みたいな? いきなりのことでオレはポカンとするしかなかった。 「どうなってんだよ……。」 とりあえず持ち物を確認する。 服はしっかり着てるけど……それ以外は何もない? ポケットに何か入ってる感触があるから… ゴソゴソ漁るとあの夜に拾った蒼い石しかなかった。 「はぁ……どうしたらいいんだか…」 ただ頭を掻きむしって考えるしかなかった。 ふと考えてる途中にどこからか視線を感じた気がした。 きのせいかと思ったが後ろからガサガサと音が聞こえてきた。 音は次第に近づいてくる。 正直助かったのかとか安直に考えたがこの状態ではあまりよいほうに考えづらく次第にオレは恐怖心に支配されていく。 草村に隠れて音が去るのを願いながらオレは音のなる方向を注意してみていた。 あと十五メートル……十メートル……五メートル…… 音が止まり静寂が廻りを包み込む。 「この辺だったとおもうよぉ~。」 人の声だ。 三人くらいの女の声が聞こえてきた。 「ほんとにこの辺ニャの?」 「たぶんねぇ~。」 「ねぇねぇはあまり信用できませんから。」 「確かにニャア。」 「二人ともひどいよぉ~。」 三人?はその場で話し込んでるみたいだった。 オレは意を決して草村から出て声をかけることにした。
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