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パジャマを脱ぎ捨て、ちょっと生意気かもしれないけど特注のいつもの鎧に袖を通して、兜を被り、立てかけてあるゲイボルグを手に取る。そして穂先を砥石で研磨した。左右で研磨に差がないか確認し、布で削れた粉やゴミを拭き取り、軽く振ってみる。…ゲイボルグは大丈夫かな。そしてポーチに薬や接着剤、包帯等緊急時用の治癒道具があるのを確認し、師匠が待つ門の前に向かった。
門の前では師匠が待ちくたびれたように壁にもたれ掛かっていた。
「遅かったわね…」
「う…ごめんなさい…ってか師匠…鎧とか着ましょうよ…」
師匠はいつもの格好にカラドボルグ、帽子被ってマントを纏っただけ…一撃喰らったらただじゃ済まない気が…
「貴方こそガチガチに固めるの止めたら?動きにくくないの?」
「大丈夫ですよ~鎧全体60kgくらいだから軽いですし…それに動きやすいように作られて…って師匠?何ポカーンとしてるんですか?」
「…それ…軽いとは言わないわよ…」
「へ?そうかな…」
長い事着て慣れたからかな…普通に師匠の修業もこの格好で受けてたし…
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