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「もう、佐倉さん、からかうのはよしてよ」
小林が二人の間に再び入り、論争を終わらせる。
「ゴメンね佑ちゃん、智則の反応が子供みたいでおもしろくてさ」
悪かったな子供の反応で。
智則はそう思いつつも教室にあるカバンを取りに行くため、歩き出す。松崎もハコネをそれに従い、歩きだす。
「ちょっと、神田君!話がまだ……」
「急用できました」
智則はそう言って小林に背を向け、歩調を強めた。
「さっきは助かった」
教室の机に座りながら智則がそう言うと、泰介は笑いながら言った。
「まったく大変だよな」
「まったくだ」
「でも佑ちゃんが心配するのもわかるけどね」
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