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ここでゆっきんは一呼吸置いた
「それで、その『補佐』をなっちゃんにお願いしたいんです」
なんとなくそんな気はしていたから断るつもりはないのだが
「佳ちゃんじゃなくて俺でいいの?」
確か生徒会役員は人気投票で決められているはず、人気どころか二人以外の友達すらいない俺が入ってもいいものだろうか
「佳ちゃんは無理なんです、生徒会に入れないんですよ」
ゆっきんの言葉を聞き、何故?という視線を佳ちゃんに向ける
「俺意外と人気あったみたいでさ、実は人気投票で3位だったんだよ」
ここで佳ちゃんが思わぬ爆弾を落としてきた
通りで俺への風当たりが厳しいわけだ……
「それで、めんどくさくて生徒会入り断っちまったんだよ……その断る条件ってのが『今後一切の生徒会室への立ち入りを禁止する』ってやつだったわけ」
なるほど、納得いった
「私としては、やはり信頼できる人に補佐をやって頂きたいのです。どうか、お願いされてはくれませんか」
そう言うゆっきんの顔は疲労の為少しやつれていて、睡眠も取れていないのか目の下に濃い隈ができている
そんな親友を放っておけるほど俺は腐ってはいない
「勿論、俺でよかったら喜んで手伝うよ。親友に頼られるとか嬉しいし」
焦燥しきっていたゆっきんの顔が嬉しそうに緩んだのを見て、俺の顔も思わず緩んだ
それを見ていた佳ちゃんの顔も緩んだ
佳ちゃん、なんかお父さんみたいだなと思った
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