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読書時間、朝学活が終わり。
1時間目前の休み時間。
いつも通り一組のあおの
席の周りでたむろして
お話していた。
「あー、昨日はよく眠れたなー!」
ありちゃんがぐぐっと
両手を上に伸ばし、
背筋を伸ばした。
「いいなあいいなあありちゃん!」
私はありちゃんの肩を
とんっとついた。
「いいだろーっ羨ましいだろ!」
ありちゃんが私のほっぺたを
つっつく。
三谷 亜里沙(みたにありさ)。
始めにも出てたけど、
中間期末テストの一位二位を
唯ちゃんと常に争ってる
女の子。
食べる事と寝ることが大好き
なんだよ!
見た感じは太ってないのに
服を脱ぐとお腹がプニプニ
している事からみんなに
豚呼ばわりされてるみたい…。
「お前そんなんだから
豚になるんだよ!」
空ちゃんがあっはっはと
豪快に笑った。
「うるさいな!」
ありちゃんは空ちゃんから
ぷいっと顔を背けた。
「あはは、三谷可愛くなーい」
唯ちゃんがプククと
笑いを堪える。
…そうだ!…昨日の夢の話。
聞いてもらおう!
「あ、そうそう、皆聞いて!」
私は何かひらめいた様に言い
皆の注目を私に集めた。
「ん、なによー」
あおが私のハンドミラーで
髪を直しながら言う。
「昨日さ昨日さ、私
妙にリアルな夢みたんだよ!
ちょっと聞いて、聞いて!?」
「ああ、朝言ってたやつね。
…今なら聞けるよ。」
そうだったそうだった
と唯ちゃん。
「つまらん話はやめろよーっ」
空ちゃんがニコニコと笑い
ながら言った。
私は、よしゃ!と握りこぶしし、
皆に昨日見た夢の
一部始終を話した。
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