1.終わりから始まり

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長い結婚式も終わり、二次会に参加するかしないかっと話し合っている。自分は明日、会社が有るため欠席すると幹事に伝えた。特に懐かしく話す相手もいなくタバコを吸おうと裏庭らしきところに足を運ぶ。だらしなくポケットに手を突っ込みながら歩いて行けば、男のすすり泣く声が聞こえた。口にくわえたタバコを箱に戻し、その顔を見ようと歩み寄った。 そいつはあの元恋敵だった奴。結婚式の感動で泣いている訳ではないようだ。涙をたっぷりと目に貯めてこちらを見上げてきた。随分長い間泣いていたのか、目は腫れ鼻は赤い。 いたたまれなくなり、隣に行き抱き寄せた。自分も相手と同様に失恋した身だが、不思議と涙は零れてこなかった。 。
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