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「さ、営業良好の証を、出しに行きますか。」
言いながら、ポリバケツを持ち上げ、2・3歩進んだ所で、宏次がつまずいた。
慌ててミラが手を回し、彼を支える。
バケツは一人で倒れ、ゴミ袋が顔を出した。
「ゴメン、ヒロちゃん。側溝のフタが落ちてるの、言うの忘れてた。…大丈夫?」
「えぇ。…ゴミ出ちゃいましたね、多分。」
そのまましゃがんで、手探りでバケツを立て、ゴミを中に戻す。
「ミラさん、他には何か有りますか?」
「ううん。もう無いみたい。やっぱりミラが…。」
「良いですよ。ここの地形は頭に入ってるし、いつもと同じなら問題なしです。それより、モップ。お願いしますよ。」
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