朝の日常

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電飾が消えた「チェリー」の看板の下、地味な木製のドアを押し開けて出てきた女顔のバーテン、ミラは、店の奥に居る、マスターの名前を更にしつこく呼んだ。 「もー、ヒロちゃんってばーっ!耳遠いゾー、おじぃちゃーん!!」 「聞こえてますよ、ミラさん。年上の貴方に爺さん呼ばわりされるとは、かなり心外ですけど。」 「いつまでたっても、返事しないからだもん。」 ミラはクスクス笑いながら、そう憎まれ口を叩いた。
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