王都エストリエ

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「は~い」 部屋の中から返事が返ってきて、パタパタと走る音が聞こえる。 俺達も部屋に入ると、目の前に小柄な女の子が現れた。 身長は俺達の中で一番低い佐奈よりは少し高いくらいで、佐奈の次に低い菜乃、菜乃も十分小柄な方なのだが、その菜乃より低い身長。 つまるところかなり小柄。 女の子は、黒髪のポニーテールを揺らしながらおどけた表情で走ってくる。 女の子のことと、気になることがもう一つ。 入った部屋だが、外の城内とはかなり雰囲気が違っている。 違うというより、この部屋が明らかにおかしい。 外の城内は城というだけあって、石造りになっていて高級感があった。 だが今入った部屋はシンプルな木造になっていて、どこでも見かける造りだ。 まず俺達が入ったところはまるっきり玄関だし、女の子が出てきたところはリビングに見える。 まるで、普通の家のようだ。 これ、入る場所間違ったんじゃ……。 というか、入口からどっか別の場所に繋がったりしてるんじゃないだろうな……。
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