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俺は首だけを動かして理玖に目をやった。
｢理玖も、なんか変わったな｣
｢ん？なにがだ？｣
理玖はなんのことかわからずに首を傾げている。
｢前、つうか俺があっちに帰る前よりなんか生き生きしてるっていうか……｣
さっき朱莉の発言につっこみを入れたときもそうだが、理玖までつっこんだことに内心かなり驚いていた。
｢やっぱり朱莉とのわだかまりがなくなったのがよかったんじゃないか？｣
｢……そうかもしれないな｣
理玖は本当に嬉しそうに微笑んでいた。
｢そういや、帰ったとき妹とか友達に俺も言われたな。よく笑うようになったって｣
気付けば今も笑っている。
理玖も笑いながら頷いた。
｢この世界のおかげだな。何も悪いことばかりじゃない｣
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