王都エストリエ

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しばらく休憩をした俺達は、一度集まった。 すると佐奈が街に行ってみたいということになったので、皆でとりえず街に繰り出すことになった。 エストリエの街々はとても賑わっている。 様々な店が並び立ち、俺達の世界程ではないがビルもそびえ立っていた。 「ゲーセンだ!!」 朱莉が唐突に叫ぶ。 朱莉は佐奈を引きつれてゲームセンターに駆け込んで行き、理玖も少し肩を落としながら着いていく。 外に残った俺は菜乃に目を向けた。 「菜乃は、大丈夫なのか?」 「大丈夫って……何が?」 菜乃は平静を装っているようだが、口元が引きつっている。 俺は苦笑しながら、ゲームセンター横にあったベンチに腰を下ろした。 菜乃も俺から少し距離を開けて座る。 「何がじゃなくて、さっきの話の時もそうだったけど、なんか今回の手伝い気が進まなそうだなっと思ってな」
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