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「ま、俺も他にやりたいことがあるからサボるなら一緒にサボるから心配するな」
「うん……」
菜乃は小さく頷いて、顔を上げた。
「ありがと。ジュースも」
「ああ」
俺は返事をしながらジュースを一気に飲み干した。
「さ、気を取り直して俺達も入るか。せっかく来たんだしな」
俺がそう言うと、菜乃はようやく笑顔を浮かべて頷いた。
「うん。そうだね」
それからエストリエの街を思う存分堪能し、日が暮れる頃になって城へと帰った。
俺達だけでメイドさん達が用意してくれた夕食を済ませる。
悠斗さんと優衣さんはこんな時間になっても帰っていなく、今も調査中のようだ。
夕食後、俺は皆と別れて一人城内を彷徨う。
こんな大きな城を我が物顔で歩くのは中々感慨深いものがあるな。
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