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「でも、本当に二人の部屋とか、他の場所にもきちんと送れたのですか?」
それが一番気がかりだ。
理玖と朱莉の部屋は少し離れてるし、他は勇雷さんとかだろうが、それらの場所に正確に送ること自体が難しいはず。
「優衣の制御力がずば抜けて高いからできんだよ。クロトを使えているのがいい例だ。子どもの頃住んでて場所も把握できてるし、間違いなく届いてるさ」
……さすがと言うかなんと言うか。
「お前も、自作で魔法作っていればいいんじゃないか?使いこなせば既存の魔法よりもずっと使いやすいはずだ。お前も魔法はいじって使ってるんだろ?」
「そりゃあ、まあ……」
確かに既存の魔法を自分に合うように調整はして使っている。
これだけでも結構な技術らしいのだが、空間転移を使う過程でなんとなく身に付いた技術だ。
だけど、魔法を作ることに関しては手を付けていない。
空間転移を使うことには必要もないと思っていたからだ。
「そうですね。幸いここには資料がたくさんありますし、やってみましょうか。菜乃も、魔脈覚醒が原因なら、すぐによくなるでしょうし」
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