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「そう言えば、お二人の仕事はどうなっているんですか?」
二人とまともに話すのもずいぶん久しぶりで、情報の共有もできていないような状況だ。
悠斗さんは近くの壁にもたれながらため息を吐く。
「調べれば調べる程やばい組織だ。お前達に協力を求めていないのも、正直お前らが相手にするが危険だからだな」
「そんなにやばい組織なんですか?」
俺が恐る恐る尋ねると、優衣さんが重々しく頷く。
「当初考えられていた組織よりもずっと危険な組織でした。薬物の実験体として一般人はもちろん、魔法使いまで拉致して実験を行っているみたいです。皆さんも街に出るのなら気をつけてください」
拉致……確かに俺達の手に余るな。
でもこの話は朱莉とかにはしない方がいいかもしれない。
……喜んでいきそうだ。
二人と別れた俺は、また地下の部屋に閉じこもる。
もう本棚のどこにどんな本があるか大体把握できる程読み進めてしまった。
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