27562人が本棚に入れています
本棚に追加
「ちょっとのどか!!余計なことを言うんじゃない!!」
「わわ!!ご、ごめんなさい!!」
相模さんは謝りながらも笑っており、火澄も怒りながらもどこか表情が明るい。
火澄はもっと棘々しい感じがあったんだけど、今はなんか和らいだな。
「ちょっと綺堂君?」
「はい。なんですか?」
俺は天馬先輩に呼ばれて視線を戻す。
「これは今何しているのかな?」
天馬先輩の目の先には、俺の作りかけの魔法式がある。
「ええと、最上級魔法を作ってみようかと。でも、魔法を作るのって結構難しいですね。できたことはできたんですけど、調整がどうも。魔力効率が悪すぎるし、詠唱を決めるのも難しいし。それは一応試作型のものです」
「よくこんな物作れるね。最上級魔法の作成ができる人間なんて、この国で数えるほどしかいないよ」
「え、そうなんですか?」
初耳だ。
確かに魔法を作ったっていう人もあまり聞かないのは確かだけど。
最初のコメントを投稿しよう!