二度目の異変

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「ちょっとのどか!!余計なことを言うんじゃない!!」 「わわ!!ご、ごめんなさい!!」 相模さんは謝りながらも笑っており、火澄も怒りながらもどこか表情が明るい。 火澄はもっと棘々しい感じがあったんだけど、今はなんか和らいだな。 「ちょっと綺堂君?」 「はい。なんですか?」 俺は天馬先輩に呼ばれて視線を戻す。 「これは今何しているのかな?」 天馬先輩の目の先には、俺の作りかけの魔法式がある。 「ええと、最上級魔法を作ってみようかと。でも、魔法を作るのって結構難しいですね。できたことはできたんですけど、調整がどうも。魔力効率が悪すぎるし、詠唱を決めるのも難しいし。それは一応試作型のものです」 「よくこんな物作れるね。最上級魔法の作成ができる人間なんて、この国で数えるほどしかいないよ」 「え、そうなんですか?」 初耳だ。 確かに魔法を作ったっていう人もあまり聞かないのは確かだけど。
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