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別に今までの生活を送っていて、私に突出した部分はなかった。
だが射撃に関してはその限りではなかったのだ。
ライフルを持って狙いに目を向ければ、気持ちが周りから見ても一目でわかる程落ち着く。
射撃に必要なものは、技術も当然大きいのだが、集中力や気持ちを静めることも重要だ。
私は後者を最初から持っており、前者の技術もあっという間に身につけてしまった。
そして、部内で周りの先輩方や先生方から注目を集め始めた。
私の高校は射撃部がとても強くて、全国大会の常連校。
そんな部員達の中でも、全国大会の予選が行われる頃になると、私の射撃の腕は周りと違うレベルのものとなっていた。
部員達が妙な緊張感に包まれる中、予選が行われる。
私は、予選を圧倒的スコアで優勝し、全国大会に行くことになってしまった。
本来全国大会に行けるのは、種目が違うこともあって一人だけが行くわけではない。
私の高校の先輩達の実力でも、十分全国大会に行けるはずだった。
しかし、先輩達は予選の時に思うように実力を発揮することができずに予選落ち。
結局、その年私だけが一年生ながら全国大会に行くことになってしまった。
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