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俺は素早く縛られている手足の紐を断ち切り、頭に被せられている麻袋を外す。
中から怯えきった女性が出てきた。
俺はその人を抱え、竜巻を消しながら男達を飛び越えてある程度距離を保った所に着地した。
「行ってください!!」
「は、はい!!」
縛られていた女性は足をもつれさせながらも、走り去っていった。
耳を澄ませて足音を聞くが、男達に再び捕まらないくらいには逃げてくれたようだ。
女性を逃がすために立ちはだかっていたが、じりじりと相手に動かれて再び囲まれてしまった。
「このガキ……舐めたことしやがって……!!」
ショットガンを持っていた男は他の武器を取り出してはいるが、手から血を滴らせながら怒りを露わにしていた。
「絶対逃がすなよ」
男達は間合いを測りながら近づいてくる。
「逃げねぇよ……」
こいつらが関係しているとするなら、逃がすわけにはいかない。
上等だ。
全員叩きのめしてやる。
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