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片付けが全て終わり、教授がお茶を出してくれたので、俺はそれを椅子に座って飲んでいた。
「いやあ、悪いね。手伝ってもらって。それで頼まれたものだけど……」
教授は自分の机から箱を取り出して、それを俺の前の机に置いた。
一辺が15cmくらいの正立方体の真っ白な箱。
どこにも継ぎ目のようなものはなく、箱かどうかもわからない代物だ。
「これ、ホントに箱なの?確かに中に何かが入ってるんだけど、どうすれば取り出せるかわからない。まったく不思議なものだね」
「そうですか」
俺はそれほど落胆せずに呟いた。
もう数年はこれの開け方を探しているが、まったくといっていいほど開け方がわからない。
これは数年前に差出人不明で送られてきたもので、添えられていた手紙に、中には俺の知りたいことが書いてあるとあった。
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