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菜乃の住む関東に着いた時には、既に夕方になっていた。
「丁度いいと言えば丁度いいか」
俺は呟きながら駅を出て、菜乃の住所が書いてある場所に急いだ。
初めていく場所だからかなり苦労したが、なんとか近くまで辿り着くことができたが、その時にはすっかり日が暮れていた。
地図で場所を確認し、あらかじめ菜乃から聞いていた外観通りの家を見つけた。
住宅街にある、青い屋根の少し洋風の家。
聞いていた通りだ。
表札にも九条の名があった。
どうやら間違いないようだ。
俺は迷わずインターホンを押した。
『はい。どちら様ですか?』
すぐにインターホンから女性の声が聞こえてきた。
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