異世界パラダイムシフト

皆の家族

もう夜も遅いが、また新幹線で東北までいかなければいけない。

次は理玖の家だ。

東北に着いたら、どこかで一泊して、理玖の家を探すことにする。

結局一泊する必要があったので、菜乃の両親の申し出を受けてもよかったのだが、今日は二人にさせてあげたかった。

大事な一人娘が無事だとわかってさぞホッとしていることだろう。

それに、菜乃の家に泊めてもらうというのは、なんというか、抵抗がある……。

ただでさえ、ややこしい関係になっているというのに。

とにもかくにも、俺は新幹線で東北に移動する。

移動中は、こっちにいない間に届いていたメールにひたすら返信をしていた。

かなりの人からどこに行っていたか聞かれたが、適当に濁して返信を続けた。