皆の家族

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避けた当人である俺は、冷や汗を掻きながら一志さんを見返した。 竹刀って当たったらかなり痛いんだよな~、当然だけど。 今の攻撃はどちらも絶対痛い。 一志さんは俺よりもずっとわかっているはずだが、それでも迷わない攻撃。 一志さんは本気だ。 目にも迷いが欠片も感じられない。 戦いに手を抜かない。 相手への礼儀。 俺も真剣に行こう。 深呼吸をして、姿勢を低くする。 俺の視線の先で、一志さんが再び動き出そうと、足に力を込めた。
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