皆の家族

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「綺堂さん。本気でお願いできませんか?」 「え?」 突然一志さんに言われ、俺は眉をひそめた。 「綺堂さん。手を抜いてますよね。力の入れ具合がバラバラですよ」 「……」 気付かれてた。 力を下げて戦うというのは結構難しいんだな。 あんまり本気で当てるのも悪いと思っていたから、迷っていたんだけどな。 「わかりました。では、本気でいかせてもらいます」 俺はすっと身を低くして竹刀を下に構えた。
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