病床

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「わあ!!誰!?」 「……んん?」 いつの間にか眠っていた俺の耳に、悲鳴にも似た声が飛び込んできた。 「ふぁぁぁ……」 俺は大きく欠伸をしながら体を起こす。 重たい瞼を持ち上げながら部屋の入り口を見ると、橙乃が目を見開いて立っていた。 「なんだお兄ちゃんか。おどかさないでよ。というか、いつの間に帰ってきたの?」 「ん~、昨日の夜あたりに魔法で帰ってきたんだけど……すぐ寝ちまったか……」 外は既に明るくなっており、日が変わっている。 「お父さんが帰るときは連絡してって言ってたじゃない」 「ああ、悪い。そんな話もあったな」 寝ぼけながら大きく欠伸をする。 完全に失念していた。
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