27560人が本棚に入れています
本棚に追加
/2188ページ
「わあ!!誰!?」
「……んん?」
いつの間にか眠っていた俺の耳に、悲鳴にも似た声が飛び込んできた。
「ふぁぁぁ……」
俺は大きく欠伸をしながら体を起こす。
重たい瞼を持ち上げながら部屋の入り口を見ると、橙乃が目を見開いて立っていた。
「なんだお兄ちゃんか。おどかさないでよ。というか、いつの間に帰ってきたの?」
「ん~、昨日の夜あたりに魔法で帰ってきたんだけど……すぐ寝ちまったか……」
外は既に明るくなっており、日が変わっている。
「お父さんが帰るときは連絡してって言ってたじゃない」
「ああ、悪い。そんな話もあったな」
寝ぼけながら大きく欠伸をする。
完全に失念していた。
最初のコメントを投稿しよう!