27560人が本棚に入れています
本棚に追加
/2188ページ
「いや~、苦労してるね」
「まあ仕方ないんだけどな」
話している間にも、先程走っていた通りを多くの取材人が通過していく。
「僕も知哉の家に行ってみようかと思ったんだけど、近づけなくてね」
助けてくれた伊織は、やれやれと肩をすくめている。
「これからまたどこかに行くの?」
「ああ、今度は九州だな。とりあえずそこに行けば目的の一つは完了。あとはこのあたりでできるはずだからな」
「え?他にもやることがあるの?」
「ちょっと調べもの。ツバサのことを少しな」
途端に伊織の顔が曇った。
「ツバサさんの……こと?」
「ああ、気になることがあってな」
最初のコメントを投稿しよう!