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「では、お願いしたいのですが……」
先生にお願いしたのは、明菜さんの状態の説明だ。
朱莉に明菜さんの状態を伝えなければいけないと言うと、先生はすぐに了承してくれて、書類と手紙にすると言った。
本人が希望しているものだし、気になるのは当然なのだが、俺としては朱莉に明菜さんのことを伝えるのは酷だと思っていた。
先生は、俺の表情からそれを察したのか、手紙の内容を教えてくれた。
守秘義務もあるらしいのだが、内緒ということで話してくれたのだ。
それは、予想外なものだった。
早く朱莉に伝えてやりたい。
理玖にもだ。
そして、明菜さんの状態から、あまり長居はできないとのことだったので、俺は帰ることにした。
帰り際に、先生には申し訳ないと思ったのだが、朱莉の親戚が来たときには朱莉は無事だと伝えてほしいと言付けて、俺は病院の屋上に行った。
屋上には誰もいなく、俺はそこから転移で再び自宅に戻った。
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