屈託

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お墓の掃除をしながら、最後に来た時のことを思い出していた。 俺は中々ここに来ることができず、命日になると、その都度橙乃や伊織が強引に俺をここに連れてきてくれたのだ。 そして、今日は命日ではないが、一人でここに来ることができた。 以前一人で来たのは、ツバサが亡くなった直後だけだった。 掃除を終え、花を供えてお墓の前で手を合わせる。 ツバサ、俺はお前のことを調べに戻ってきた。 お前は自分のことを知られて不快かもだけど、気になることが多過ぎるんだ。 だから、これから調べに行くよ。 そのことを、許してほしい。 俺はしばらくして立ち上がった。 「また来るからな」 最後にもう一度手を合わせ、俺はツバサのもとを後にした。
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