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「つっても、朱莉は全然姿見せないな」
悠斗さんは困った顔を浮かべながら、訓練場の反対側で訓練をしている菜乃と優衣さんに目を向ける。
そこでは菜乃がシェキナを使って優衣さんが動かす的を動きながら撃つ訓練をしている。
さらに隅の方では佐奈が魔眼を使いながら魔法の練習をしている。
だがここに、朱莉の姿はない。
「すいません……」
俺が小さく謝ると、悠斗さんは少し慌てたように首を振った。
「いやいや、お前のせいじゃないよ。仕方のないことだろ」
悠斗さんはもちろん、優衣さんにや菜乃にも、俺と朱莉の間にあったことは伝えてある。
朱莉は俺が話した日から部屋を一歩も出てはいない。
そのため、話さずにはいられなかったのだ。
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