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その日も遅くまで訓練をして、俺は寮に帰っていく。
菜乃は図書室に本を返しに行くとのことだったので、俺は一人で寮に向かっていた。
寮に入る前に、裏手に回って下から朱莉の部屋を見上げる。
まだ寝るには早い時間なので、ほとんどの部屋の明りがついている。
しかし、数階上にある朱莉の部屋はカーテンがかかっており、中も暗いままだ。
扉の前からでは全く様子が窺えないため、外からこうしているのだが、朱莉の姿は見えない。
朱莉は大きなショックを受けている。
どう考えても、俺が悪いのだ。
俺は、何ができるだろう。
何をすればいいだろう。
朱莉に……。
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