再び超えて

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「わかりました。深くは聞きません。菜乃が薬がダメなことだけわかっていれば十分です」 俺が笑顔でそう言うと、菜乃のお母さんも笑って頷いた。 「はい。ありがとうございます」 それから俺は、菜乃の両親に挨拶をして、家へ帰った。 俺は預かってきた手紙を机の上に置き、他の荷物の整理を始めた。 明日戻ると言っても、実際に帰るのは今日の深夜だ。 それまでに荷物をまとめて戻る準備しなくてはならない。 様々な場所のお土産や皆の手紙などを整理しながら、鞄に詰み込んでいく。 その時、部屋の扉が開いた。 「あ、またお兄ちゃんがいる」 「おう、ただいま」 俺は部屋に入ってきた橙乃に手を上げて言った。
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