再び超えて

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その日は、伊織も俺の家で一緒に夕飯を食べていた。 今日を最後にしばらくまた俺は家を空けることになる。 伊織にもきちんと挨拶をしておかなければいけなかったからだ。 「次はいつ帰ってくる予定なんだ?」 話の最中に、突然父さんが訊いてきた。 俺は箸の先を咥えながら考える。 「う~ん、そうだな。少なくとも数カ月は先になるかな。その時は全員連れて帰ってくるはずだから。ああでも、あっちに行ったりこっちに帰ったりしないといけないから、その時もまたバタバタするかな」 なんにしても当分先だ。 魔力を倍に増やすなんて相当時間が掛かる。 帰ったらこれまで以上に頑張らなければいけない。 「そうか」 父さんは短く頷いて食事を再開した。
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