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「私も手伝う~~!!」
突然部屋の扉が開け放たれ、橙乃が部屋に転がり込んできた。
「……盗み聞きっすか。お兄ちゃんは妹をそんな風に育てた覚えはありませんよ」
「私もないわよ!!」
橙乃はばしっと俺の頭を叩く。
「私も暇だもん!!伊織さんと一緒に頑張るから!!」
頭を押さえながら横目で橙乃を見た。
橙乃はとても張り切っている。
その様子を見て、俺は一つ思い当った。
「ああ……デートにもなるし一石二鳥……がばぁああ!!」
言い終わる前に俺の顔面に橙乃の拳が叩き込まれた。
「そ、そんなじゃないよ馬鹿!!」
「ぐぼぉお!!」
さらに顎に拳が突き刺さり、俺はベッドに倒れこんだ。
「あは、あははは……」
そんな俺達を見て、伊織は引きつった笑みを浮かべていた。
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