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――九条 菜乃
知哉君が亜界に行ってからそろそろ一ヶ月。
もうすぐ帰ってくるのかもしれないが、明確な日までは決めてなかったのでなんとも言えない。
帰ってきてくれないと困るけど。
朱莉ちゃんは理玖君とのわだかまりをなくして、以前のように、寧ろ以前以上に仲良くやっている。
今日は休日だが、私達三人は学院にやってきて訓練をしている。
悠斗さんと優衣さんは屋敷で遺跡の資料を整理しなければいけないそうなので、私達だけで訓練をしているわけだ。
佐奈ちゃんも、二人の手伝いをしている。
そろそろ知哉君が帰ってくるだろうから、それまでに整理しておきたいそうだ。
｢そろそろ寒く、なって、きたわね!!｣
｢俺の住んでいた、場所に比べたら、まだましだ!!｣
朱莉ちゃんと理玖君は激しい戦闘を繰り広げながら、楽しげに会話をしている。
理玖君は以前と比べてずいぶん明るくなったし、朱莉ちゃんも一層楽しそうだ。
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