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――綺堂 知哉
やけにうるさいと思って来てみれば、軍人がいたよ。
話している内容から大体のことはわかったけど、魔脈超導ってだけでこの扱いか。
酷いもんだな。
「なんだお前は!!」
俺が手を掴んだ軍人は怒鳴り声を上げながらもう一方の手を俺に向けようとする。
だがそれより先に、俺は掴んでいる左手に宿った力を使う。
素早く腕を引き下し、軍人達には見えないように力を発動する。
魔脈超導【ドレイン】。
軍人の腕に集まっていた魔力が急激に失われ、軍人は目を見開きながら床に膝を着いた。
軍人は状況が全く理解できないという顔で俺を見上げていた。
全身が震えていて、立つこともままならない様子だ。
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